● モールス(原題:LET ME IN )
監 督 :マット・リーヴス
出 演 :クロエ・グレース・モレッツ、コディ・スミット=マクフィー、
ジャンル:ミステリー
2010 アメリカ
こちらはリメイク版です。
原作は、スウェーデン映画「僕のエリ 200歳の少女」その原作は小説「MORSE」。
注)以下、ネタバレだらけです!
【あらすじ】
12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は、父親が家を出て行って家庭は崩壊しており、学校では「いじめられっ子」でした。
ある冬の日、アパートの隣の部屋に親子らしい男・トーマスと娘・アビー(クロエ・グレース・モレッツ)が引っ越してきます。
窓やドアから二人を覗いていたオーウェンは、雪が積もった庭を歩くアビーが裸足である事に気付きます。
それ以後、オーウェンの住む町では殺人事件が頻発するようになります。
環境のせいで屈折し1人でいる事が多かったオーウェンはアビーと親しくなっていきます。
二人の部屋の間には壁がありますが、二人は手でモールス信号を打って話すのでした。
そしてだんだんとアビーはその本当の姿を明かすのです。
血に汚れた、しかし美しいバンパイア!
アビーの父親のようにふるまっていたトーマスは血の繋がらない男で、アビーのために殺人を犯して血を集めていたのですが、歳のせいか失敗し酸で顔を焼いて自殺します。
アビーの部屋の古い写真にはトーマスの子供の頃のもの、その隣には今と全く変わらないアビーが立っていたのでした。
アビーはよそへ行くと言ってタクシーで去っていきます。
翌日の放課後、オーウェンは水泳のトレーニング中に、いじめっ子の兄貴に襲われます。
そしてプールに放り込まれ、3分間息を止めていろと言われて沈められるのですが、突然水の中にもいじめっ子の叫び声が響き、その体の一部や死体が落ちてくるのです。
オーウェンは列車に乗っています。i
座席の前には大きなトランクが置いてあります。
検札の乗務員が通り過ぎた後、トランクからかすかな音が聞こえ、オーウェンは指で軽くトランクをたたいて返答をするのでした。
【感想】
クロエ・グレース・モレッツがキック・アスとは全然違う一面を見せてくれます。
スウェーデン映画「僕のエリ 200歳の少女」にかなり忠実に作られていると思うのですが、「新たな映画」と言う紹介もあるようで、宗教も絡むのか良く分りません。
「僕のエリ 200歳の少女」もこれと同様に面白いです。
何故、普通の人間がバンパイアであるアビーの保護者になり得るのか、私は最後まで観てやっと分りました。
オーウェンはトーマスになることを選んだのですね。
新たな旅立ちって普通ハッピーエンドなんですが、これは違って未来が無いです。
オーウェンは一生殺人鬼でいなければなりません。
アビーも好きでバンパイアでいる訳ではなさそうです。
いったいどこでオーウェンを選んだのでしょうか? オーウェンならアビーを殺すこともできるのです。
あとからいろんな考えが浮かんできます。
ダークな世界を楽しんでください。
英語原題の「Let me in]は、バンパイアは招き入れられないと部屋に入れない事になっているからでしょう。
原作には、さらに色んな意味合いがあるようです。
関連作品:キック・アス … クロエ・グレース・モレッツ 出演
2018.11. ................ 傑作映画館の目次ページへ